casestudy 導入事例

掲載日:2025.05.26
京都芸術大学様

入試業務の未来”を拓く──ペーパーレス化とDX推進の一歩をPost@netで

導入サービス

2019年度入試より、入試出願受付業務を対象にインターネット出願システム「Post@net(ポスタネット)」を導入。

導入前の課題点

出願業務は紙ベースで運用しており、記入済みの書類はアウトソーシング業者によりデータ化されていたため、大学側の負担は限定的であった。
封入や宛名印刷といった一部の作業は残っていたが、業務全体として大きな支障はなかった。
ただし、将来的な業務逼迫が懸念されていたことに加え、社会的なデジタル化の流れを受け、ペーパーレス化とDX推進への対応が避けられない状況であった。このような外的要因が、システム導入の主な契機となった。

導入して変わったこと・実際の感想

当初は外的要因に後押しされる形での導入でしたが、業務負担の削減や郵送費の削減、作業の効率化に大きな成果を実感しています。
合格通知業務のDX化や、封入作業の削減により、職員の業務効率が格段に向上しました。

数あるシステムの中から選定したその理由とは。

導入以前の課題・背景、導入の経緯は?
入試業務のデジタル化が全国的に進む中、私たちの大学も2019年度入試からインターネット出願システム「Post@net」の導入を決定しました。
実は導入時点で、紙ベースの運用に大きなトラブルや致命的な課題があったわけではありません。
志願者数は多いものの、従来はデータ入力等の一部業務を外部委託しており、紙の出願書類のデータ化はアウトソーシング会社に依頼し、職員は封入や宛名印刷など最低限の手作業を残しつつも、入試業務全体の負荷は一定程度コントロールできていました。
そのような状況の中でインターネット出願システムを検討することになった主なきっかけは、社会的なデジタル化・ペーパーレス化の流れや他大学の動向といった要因です。
高校や保護者から直接的なリクエストがあったわけではありませんが、出願手続きのペーパーレス化や業務効率化への期待感が学内にじわじわと広がっていたことも事実です。
そんな背景もあり今後の大学全体の業務効率化・DX推進に向けて、「今がベストなタイミング」と判断しました。
導入時・直後の運用で感じたこと、想定外の課題や現場の変化などはありましたか?
Post@netを導入したことで、業務全体は大きく効率化されましたが、実は運用初期にはこれまで想定していなかった課題も見えてきました。
特に顕著だったのが、出願者による「入力ミス」の増加です。
紙の時代には本人が丁寧に書き込むため、宛名や住所、電話番号などに大きなミスはほとんどありませんでした。
しかし、インターネット出願が主流になると、住所の番地やマンション名の記載漏れ、電話番号の入力間違いなど、
“うっかり”によるケアレスミスが目立つようになりました。
こうしたミスは、出願者本人が自分の情報を正確に入力できていないケースが多く、確認や修正依頼を職員側が行う必要が出てきました。
新たに発生した手間ではありますが、現場ではチェック体制やオペレーションを工夫し、十分にカバーできている状況です。
逆に、こうした経験を通して業務フローの見直しや現場の運用力強化にもつながりました。
便利さの裏側でゼロにはできない「ヒューマンエラー」ですが、これもデジタル化の中で自然に生まれる課題だと受け止めています。
導入したことで後悔やネガティブな印象はなく、むしろ新しい時代の入試業務に求められる柔軟な対応力を育てる機会となっています。
導入によって得られた効果は?
Post@netを導入して最も効果を実感できたのは、新合否照会システムPost@pass+での「業務効率化」と「コスト削減」の両立です。
従来、合格通知業務などでは多くの郵送書類を職員が手作業で封入・宛名印刷する必要があり、ボリュームの大きい入試時には3~4名体制で丸1日がかりの作業となることもありました。
これがPost@pass+による電子化で、合格通知や結果通知をデータ上で管理・送付できるようになり、今では1名で短時間に完了できるようになりました。
郵便輸送費や封入作業の手間が大幅に減ったことで、人的リソースを他の重要業務に充てることができるようになり、現場の働き方自体が効率的に変化したと感じています。
もちろん、一部では依然として紙のやりとりが必要ですが、職員間の負担分散や工程管理もスムーズになりました。
Post@net導入によってペーパーレス化・DX推進の「一歩目」として、大学職員全体にとっても大きな転換点となりました。
今後さらに電子証明書の整備が進めば、出願から合否通知・入学手続きに至るまで、ほぼ全ての入試業務を完全ペーパーレスで運用できる未来も現実味を帯びてきています。
入試業務DX・業務効率化に関する今後の展望はいかがですか?
今後の入試業務DXにおいては、「完全ペーパーレス化」が大きな目標です。
現状、調査書や各種証明書は紙で提出されていますが、証明書類の電子化がさらに進めば、合否通知や入学許可書を含め、出願から通知までの全業務を電子化できる見通しです。
Post@netによる業務効率化は既に実感していますが、さらなるDX推進のためには、証明書類の電子化・学内運用の実現が不可欠です。
一方で、留学生対応については海外の卒業証明・成績証明などが今も紙中心でやりとりされており、ここが最大の課題となっています。
国ごとに証明方法が異なるため、全体のペーパーレス化には時間を要しますが、将来的にはグローバルなDX推進にも取り組みたいと考えています。
当面の目標は、「郵送ゼロ」「紙ゼロ」の業務フロー構築です。
DX推進は一気に進めるのではなく、毎年の運用で見えてきた課題を一つひとつ解消し、段階的に最適化していく方針です。
今後も、入試業務のさらなる効率化・高付加価値化を目指していきます。
学内全体のDXに対する取り組みやビジョンは?
入試業務だけでなく、学内全体でもDX推進を積極的に進めています。
各部署で担当している業務の「見える化」を進め、業務フローの統一・標準化に取り組むことで、誰が担当になってもスムーズに業務が引き継げる仕組みづくりを進行中です。
所属長や職員の入れ替わりが多い大学だからこそ、属人化リスクの低減は重要な課題でしたが、現在は業務手順を統一フォーマットで管理・共有することで、引き継ぎ時の混乱や作業ミスを大幅に減らせるようになりました。
また、教職員間、大学と学生間のコミュニケーションにデジタルツール(例:Slack等)を導入し、学内全体の情報共有やコミュニケーションの効率化にもつなげています。
こうした本格的な運用は昨年度からスタートしたばかりですが、今後、DXの効果がより顕在化していくと考えています。
業務の標準化・平準化が進んだことで、「働きやすさ」や「ミスの減少」など職員の協働によるメリットも感じ始めています。
これまで部署ごとに異なっていた業務プロセスが整理され、「誰でも分かる業務設計」がほぼ完成したことで、今後はさらなる業務効率化とサービス向上が期待できるフェーズに入りつつあります。
導入検討中の大学様へのアドバイス
Post@netを実際に導入してみて、もっとも大きく感じているのは「業務効率化」と「コスト削減」の効果です。
特に合格通知や各種書類の発送業務にかかる人的コスト、郵送費が大幅に削減され、職員の負担軽減と現場の働きやすさにつながっています。
ペーパーレス化やDX推進には課題も残っていますが、「できることから一歩ずつ段階的に取り組む」ことが成功のポイントだと感じています。
導入を検討中の大学職員の方には、まずは小さな業務でもデジタル化・DX化を始めてみて、現場で実際にその効果を体験することをおすすめしたいです。
Post@netは業務効率化・コスト削減だけでなく、大学全体の業務改革やサービス向上にも寄与する、頼れるパートナーだと実感しています。

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